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日本プラストの資本政策について

記憶だけで書いているので、数字は正確ではないかもしれないが、言わんとすることは通じるはず。

この会社、純資産倍率0.6くらい。
しかし赤字会社ではなくて、経常利益が30億弱、純利益でさえ20億ある。
つまり市場ではバリュートラップと呼ばれるカテゴリーに属す。

ところが、この会社、最近、自己株式を大安売りで売りに出して、わずか30億強の資金手当てをした。
888円で売り出して、いまだに株価はその程度で動かない。
銀行借り入れをせずに自己株式売り出して資金手当てをした理由はわからない。

結局、この会社が、何をやったかと結論を言ってしまえば、株式市場で自己株を大安売りで売り出して、自分とこの会社の価値を低くして、ついでに株価も低いまま、上がらなくして、稼いだ利益で配当出して分配したが、会社の成長は妨げた、というのが株主から見た図式。

株主としての立場から、端的に結論を言ってしまえば、この会社がすべきだったことは、30億分の自己株式を消却して株式価値を高め(純資産倍率0.5くらい)、それから銀行から30億ほど借金して設備投資して、毎年減価償却してから、残りの利益分で元利を一定の割合で支払い、借金を先送りしたまま、配当を毎年の利益と連動させれば、純資産倍率の1300円を越えるくらいまでは、株価は戻ったはず。
つまり、市場に株価が安いというシグナルを送れたはずなのだ。

資本主義に生きる企業なのに、この企業は、資本の意味がまったくわかっていない。
どうしてなのだろう?
お金は使うものであって、貯めるものではないというのが資本主義の原則なはずなのだが、なぜか、この日本では企業も個人も、お金は貯めるものだと思っていて、お金の使い方を知らないのだから、お笑いだ。
株式上場している企業の経営陣さえも、お金の使い方を知らないとは、驚きである。
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